以前からCE-2Bを改造したり、銀ネジCE-2を借りてきたり、何かとCE-2にはお世話になっていて、中々気に入っているコーラスのひとつだ。TonepadでCE-2の製作記事が発表されてから作りたいと思ってはいたが、いかんせん基板が複雑過ぎて手が出ない。
そこで救世主が現れたのだ!そうです基板作り職人の素人工作員さんがCE-2の基板を作ってくれるとのこと。そうなると要望が出てしまうのが人間の弱さ(^^ゞ、早速基板サイズに注文を出してしまった。
なるべく小さくしたいので、タカチTD7-10-3Nに入るよう、基板サイズは「縦70
横63」という注文を難なくこなし、最終的には「縦66
横63」にまで切り詰めてくれた。さすが基板職人!
ということで、今回も素人工作員さんの基板を使ったコラボな製作となった。
BOSS CE-2とは?
さてようやく本題に入るが、CE-2は言わずと知れた名機CE-1のコンパクト版として有名でとっくに廃盤となっている。そのせいかかなりのプレミアが付き、初期の銀ネジに至っては、3万円以上の値が付くと言われている。
では早速集めた資料をまとめておく。またまた素人工作員さんが丁寧にレイアウトを書いてくれた。更にModify部も載せてくれたので、非常に判りやすい。これだけの情報があればほとんど自作可能なはず。
パーツ集めだが、メインのMN3007とMN3101は高価なので、なるべく安いお店で買うようにしよう。お店によっては数倍の値段で売っていたりする。2006年4月現在ではMN3007はギャレットオーディオさんの1150円が最安。
MN3101に関しては1000円以上すると思っていたら、掲示板でにょきさん情報では秋葉原東京ラジオデパート2Fの光南電気さんで250円らしい、超激安ですね。にょきさんに感謝!
その他、TL022がなんとなく入手し辛い。松美庵はギャレットオーディオさんでJRC022が安くあったので、そちらで代用した。トランジスタはサトー電気さんが安い。
上記のようにパーツ集めをすれば、Parts
Listにあるような7000円を超えることは無いだろう。Parts
Listに載せてある価格は標準的な価格なので、なるべく努力して安く買い集めよう!
資料やパーツが集まったので、製作に入る。素人工作員さんから譲ってもらった基板にPCB
Layoutを見ながらパーツを付けていくだけで、これと言った注意点は無い。写真ではコンデンサを寝かしてあるが、実際にケースに収めた状態では寝かす必要は無かった。
次にケースの穴あけ。今回はコンパクトにすることに拘ったので、電池スペースは無し。松美庵は電池の消耗する空間系に関しては必ずアダプターを使うようにしている。なので、電池スペースは必要ないのだ。
右写真を見てもらえばわかるが、ジャックもプラスティック製でコンパクトな物を選び、電池が要らないのでモノラル2つにして、出来るだけスペースを空けている。
でも素人工作員さんが基板サイズの縦を66ミリにしてくれたおかげでSWクラフトのジャックもギリギリ取り付け可能なはず。
そして基板を収める前に他の配線を全て終わらせておく。一応、入出力の線材はWEの24G単線を使った。DCジャック部あたりの配線が終わったらホントボンドで絶縁しておく。このあたりは基板と重なるのでショートする可能性が大!
全ての配線が終わったら音出し。今回も一発でOK!もしコーラス音が出てない場合でも基板上の半固定抵抗の調整で出ることもあるので諦めずに...。音が出たら各ツマミの動作を確認してから、基板上の半固定抵抗の調整だ。
まずなるべく出力の大きいギターを用意&接続し、全てのツマミを右いっぱいに廻しておく。半固定抵抗の真ん中辺から始めてもっとも強くコーラスが掛かる位置を覚えておく。松美庵の場合は結構可変範囲は広かった。次にその可変範囲の中で最もコーラス音が歪まない位置を探す。これは意外とピンポイントなのでじっくりと探そう。
ここまで出来たらようやく完成!基板とケースが接触しないように厚紙を切って挟んでおいた。
右写真を見て欲しい。まるでメーカー物のようにピッタリとした基板サイズ。ほんとに素人工作員さんに感謝したい、このプリント基板が無かったら松美庵はまず作っていなかっただろう(^^ゞ
ではレビューに進みましょう。
2006.05.02
ノイズ対策について
その後、うちやんさんのホームページで紹介されているCE-2の記事を読んでいたら、クロックノイズがしているとのこと。
早速試してみたら確かに奥の方でかすかにクロックしている(~_~;)、電源を入れた状態でInputジャックを抜くとかなり目立って聞こえる。これは大変だ!何とか対策しなくては...今まで大音響で試してなかったから気が付かなかった。
ということで前回対策をし発表したと同時にBBS等でいろんな情報が集まったので、ここでまとめておく。
まずはすでにまっぱさんのホームページでノイズ対策を取り上げていた。要はケーブル等の取り回しのようだ。前回、松美庵が行った対策は言わば強引な手段と言って良いだろう(~_~;)、それはそれで最後の手段としてページを保存しておく。
ではその後に松美庵が行った手順を紹介しよう。
まず今までのレイアウトだとRATEとDEPTHポットの基板から出ている線がクロスしていたので、ポットの位置を入れ替えた。でもまだノイズは消えない。ポットへの配線は長いまま。
そこでRATEの配線を他の方へ行かないように、クルクル廻して拠ってみた(^^ゞ。
でもまだノイズは消えない(>_<)。しかしRATEの線をいじってると何となく反応がある。
試しにRATEポットの向きを逆さまにしてみたところ、
見事ノイズは止まった(^^)/。
要は接点を遠ざけることではないだろうか。
左写真の左側のポット、端子が上向きになっているのがRATEポットだ。このような形でなるべく入出力系統から接点を遠ざけた。
この方法でノイズは収まったが、INPUTプラグを抜くとしっかりノイズがしている。とりあえずは実用上弊害は無いので、これで良しとした。
更にうちやんさんからも報告があり、RATEへ繋ぐ3本の線を4芯シールドを利用して配線し、シールドの片方だけGNDに繋いだらノイズは収まったらしい。
しかもRATEツマミとRATE端子がある基板間は、他のケーブルが接触したりBASSスイッチ、インプット・ジャックなど非常に密接している場所だったにもかかわらず、シールド・ケーブル交換後はクロック・ノイズが見事に消たとのこと。
うちやんさんはもうひとつ不具合があった。基板上の半固定抵抗器でいくら調整してもエフェクト音が歪んでいる。対策として10kの半固定抵抗器を25kBポットに交換してみたら調整幅の使える守備範囲が広がり、なんとかクリーンな歪みの無いサウンドになったとのこと。同じような症状でお悩みの方は試してみると良い。うちやんさんご報告ありがとうございます。
そして追い討ちを掛けるかのように、かずさんがTonepadの和訳をしてくれた。ここで紹介させていただく。以下BBSに載せてくれた原文のままで掲載。かずさんに感謝です<(_
_)>。
tonepad CE-2のBuild Reportsに書かれているクロックノイズ対策を調べてみました。
以下の4つのようです。和訳が間違っていたらごめんなさい。
1.Input・Output配線のシールド化
シールド線で配線し、シールドの片側のみアースにつなぐ
2.Input/OutputジャックとRATE配線の距離
基板の向きを変えて、Input/OutputジャックとRATE配線の距離をはなす
3.IC2電源ラインの隔離
(1)R29とR33の間にあるジャンパー線を取り外し、100Ω抵抗を取り付ける
(2)D7とC29の間に穴を開けて、+9Vの配線を、電源半田パタンに繋ぐ
(3)IC2のピン4と8の間に、10uFタンタルと560pFコンデンサを追加する
4.IC2アースラインの分離
(1)R52の下のところで、アース半田パターンを切る
(2)ピン4とR37の間のアース半田パターンに、配線を半田付けする。
(3)半田付けした配線を(InputジャックのRing、アルミケース等の)アースに繋ぐ
2007.02.18
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