さて今回は変わったエフェクターを作ってみる。海外のサイトで、手書きの回路図を見つけたのがきっかけだ。
Tube Screamer SRV
Specialとは?
どうしてこのような名前がついたか定かではないが、SRVのローディーがTSを改造していたようなことは聞いたことがある。もしかしてその回路なのだろうか...。とにかくIbanez
TSシリーズの回路を大幅に改造してあることは確かだ。
まずは手書きの回路図があまりにも見ずらいので、回路図を書くことから始めた。一部トランジスタの品番が不明なので、オリジナルTS9にも使われている2SC1815に代えてある。
回路図を見てみると、オリジナルに使われている1uFのコンデンサが2個省略されていて、入力側に10uFの電解コンデンサを通している。たぶんこの10uFが音の決め手だと思う。なので、10uFだけは古いエレハモ基板から抜き取った物を使用することにした。
その他の改造点は前段オペアンプのクリップダイオード付近の小さいコンデンサがカットされている。また、Driveコントロールの可変抵抗が、オリジナルは500kに対し、こちらは1Mになっていて、ゲインアップされている。その他、出力側の抵抗値等も替えられていて、かなりの改造点数だ。
早速部品を集めてブレッドボードで組んでみた。この程度の部品点数だとボードの半分程度しか使わない。回路組むだけなら30分ぐらいで出来てしまう。とても便利なツールだ。
そして試奏。今回も一発で鳴った!松美庵もだんだん慣れてきたのか、最近は一発完成が多い(^^ゞ。これであまり気に入らなかったらボツにするつもりだったが、かなり良かった。TS5が手元にあったので比較してみた。
低音側はTS5と同じぐらい。高音側はちょっと上げ目。中音の艶はTSそのものだ。では何が変わったのか?。ゲインは当然アップしたのだが、予想よりもアップしてなく、実用範囲だった。高音側の伸びが違う。トーンコントロールでは調整できない高い音域が出ている。たぶん大きい音を出したら違いがはっきり判るだろう。
今までの経験から言って、この手の高音の出方は抜けが良いはず。また、クリップダイオードをいろいろ替えてみたが、結果的に回路図通りが一番良かったので、今回はクリップ切り替え無し。
部品表も作ってみたので参考にしていただきたい。部品点数も少なく、比較的作りやすいのではないかと思う。
2005.04.01
回路図、レイアウト共にC2の向きが間違っていました。それが原因でいろいろな不具合が起きたようです。すでに全て改正済みです。
プノンぺん。さんがご指摘くださいました。感謝です、ありがとうございました。
2006.10.05
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