エフェクター 自作 改造 製作 ハンドメイド・エフェクター ギター改造 モディファイ |ギター・エフェクターの自作改造【松美庵】

Tube Driver製作記「組込」

Sorry,Japanese only.
ギター・エフェクターの自作改造 松美庵
matsumin's Home Page
現在位置 >TOP> 自作エフェクター 歪み> Tube Driver製作記 <準備> <製作> <組込> <レビュー>

Tube Driver製作記「組込」

夏休みだ! Tube Driver製作記「組込」










ずっと納得いかずに研究を重ねてきたTube Driverだが、ようやく満足行く音と仕様になったので、公開させていただく。とりあえずこのページは2部構成にするので、最後までお付き合いを...

組込は、まずメタル・モンスターの分解から始めた。このメタル・モンスターは比較的新しい方みたいで、調べたら結構良い値段が付くらしい。ちょっと勿体無い気がしたが、ためらいも無く分解し、ケースだけの状態になった。

すでに真空管ソケットのステーやスイッチの穴等あいているので、組込は楽だ。準備で計画したFat Boost内蔵と9vOUTを付けることで必要になる穴を開けた。ダイキャストケースより材質が固いので、ちょっと苦労した。

純正で付いてきた四角いACアダプタージャックは、製品だと基盤直付けだった。ジャックだけ基板から取って、ホットボンドで接着した。その斜め上に9vOUT用の穴も開けた。

内部配線は先にLED、フットスイッチ、ポット類を固定してから基盤以外の配線を済ませた。右写真のはFat Boostの基盤を付けた所。意外な場所にスペースが有った(^_^;)。

フットスイッチは、中央のがエフェクト全体のOn/Offで下側がFat BoostのOn/Offだ。従ってFat Boost単体では使えない仕様である。

難なく出来上がり、音出しもOKとなり、製作で載せた改造を施すと同時に真空管をいろいろ試してみた。

左がメタル・モンスターに付いてきた中国製の物、これも中々良かったのだが、右写真のElitesのに代えたら、低音が程よく出て、高音も引き締まり、さすがマーシャルも使っていると言うだけのことはある。とりあえずElitesを使うことにした。

とりあえず完成!スタジオで試してみたが、JC120ではまだ高音がジリジリ言って心地良くない。中低音はまずまず合格。ヌケは良くなった!

ライヴ会場のレモンパイにVOXのシミュレータが付いたアンプが有ったので使わせていただいた。AC30モードにしてこのTube Driverを使うとかなり好みの音が出て、本番でも使わせていただくことにした。その後YAMAHAの古いアンプにも繋いでみたが、これも中々相性が良かった。要するにJC120だけがダメなのだ(ーー;)!!

2005.08.31









改造2(まとめ)

さて、ここからは第二部になる。音自体はJC120以外で気に入ったので良しとする。JCに関しては次回の製作に委ねる事にした。

完成当初から気になっていたのだが、Fat BoostをONにするとボリューム12時程度で発振する。外部のFat Boostを繋ぐと問題無い。不思議?。これをずっと解決出来ずにいたのが、ページ公開遅れの原因だった。

やっとまとまった時間が取れたので、原因を追求することにした。いろいろなところにコンデンサを付けたりしてみたが、何も効果が出ないでいたところ、Tube Driverの基板をちょっと起こしてみたら発振が止まった!ん?、試した結果、真空管からのノイズらしい。Fat BoostをONすることによって高域も強調されるので、発振に至ってしまうのか?。対策としてFat Boostの基板をアルミで覆ったり、真空管周りをアルミで仕切ってみたが効果無し。やはり距離的に離さないとダメみたい。

結果的にFat Boost内蔵を断念した。

断念したは良いけど、ポットの穴が2つとフットスイッチが余る。そこで以前から考えていた2チャンネル化をやってみようと思う。ポイントとしては以下のようになる。

  • ゲインとレベルを両チャンネル独立してプリセット出来る。
  • フットスイッチでチャンネルを切り替えられる。
  • 片方のチャンネルはハイゲインにする。
  • チャンネル切り替えをLEDで確認したい。

以上の条件を満たすために、いろいろ考えてみた。2チャンネル化は2つの方法が考えられる。2個の回路、あるいはゲイン以降の回路を2個作り、それを切り替えるやり方。1個の回路で、可変抵抗へ行く信号を切り替えるやり方。

今回は真空管を2個付けるスペースは無いので、後者の可変抵抗への信号を切り替えることにした。まず、ゲインは問題なく片側の信号だけで双方に影響せずに切り替えられる。

問題はレベルだ。これを片側だけで切り替えると、使ってないチャンネルの可変抵抗もアースに繋がっている訳だから、繋がっているチャンネルに影響を与えてしまう。ちょうどレスポールをスイッチ真ん中にして片側ボリュームをゼロにすると無音になるのと同じだ。

ここでフットスイッチを2回路使うわけにも行かない、フットスイッチは3回路しかないのだ。いろいろと考えた...結果、LEDのON/OFFにアースを使い、それに連動したフォトカプラー(TLP521)にてVol2の1番をGNDへ落とすことにした。これでゲインの切り替えを含めても3回路でまかなえるようになった。(2006.12.03訂正)

方針が決まったので、改造回路図を書いてみた。点線で囲ってある部分が改造個所、元の回路図と比べながら見ていただきたい。では、順を追って説明しよう。

mod1:製作のとこで改造として載せたハイカット。元々は27pが付いていたが、180pにした。

mod2:やはり製作のとこで載せた低音増強。元々は0.01μFが付いていたが、0.47μFに変更。

mod3:こちらは2チャンネル化の為のスイッチ周り。mod3-1では、GAIN可変抵抗値を変えてある。元々は500kΩの指定だが、あまりにもゲインが高すぎるので、1チャンネルを100k-A、2チャンネルを250K-Aにした。250kでもゲインいっぱいにすると発振寸前である。
更に2チャンネルにハイカットの220pセラミックコンデンサも加えた。(2005.09.14更新)

えーのさんがPDFでレイアウト図を描いてくれました。
上記のMODが全て組み込まれています。(2006.12.24更新)

ここでGAIN可変抵抗について書いておく。ノーマル状態ではGAIN3時以降から音が出なくなると言う症状があり、他のホームページでも報告されている。確かに250kにしたらそうなった。そこでコンデンサの値を変えれば良いということだったので、いろいろ試してみたが改善されなかった。

いじっているうちに可変抵抗の金属部分をアースに接触すると症状が出ることに気が付いた。なので、ケースに固定しなければ普通に音が出るのだ??。他の手持ちの250k可変抵抗をテストしてみたが同じ症状。ふと気が付いて、ギター用のポットを付けて見たらOK!何故だか判らないけど、結果オーライということで解決。
注:えーのさんは東京コスモス製16ミリ500k-Aポットで症状が出なかったらしいです2006.12.24更新)

今回、製作自体は難なく出来たのだが、改造や設定に膨大な時間が掛かった。最初からメインの歪みにしようと思って作り始めたので、あまり妥協したくないと言うこともあったし、スタジオやライヴでのテストも行ったので、着手から1ヶ月以上経ってしまった。

しかし、それなりに納得が行く歪みを得られたと思う。

2005.09.06

次へ

現在位置 >TOP> 自作エフェクター 歪み> Tube Driver製作記 <準備> <製作> <組込> <レビュー>
姉妹サイト ギターエフェクター専門レビュー【松美庵】 松美庵のジャンク日記 BOSSエフェクター専門レビュー【松美庵】
Marshallエフェクター徹底研究【松美庵】 旅・温泉&銭湯ブログ マルチエフェクター専門レビュー【松美庵】

copyright(c). ギター・エフェクターの自作改造【松美庵】all rights reserved.