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BOSSコンパクトのトゥルーバイパス化

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BOSSコンパクトのトゥルーバイパス化

BOSSコンパクトのトゥルーバイパス化

 今までBOSSのコンパクトエフェクターでは2種類のトゥルーバイパス化を行ってきたが、やはり外観を変えずケース加工もしないリョウさんのやり方が一番スマートで良いと思われる。なのでここでやり方を解説し、各機種ごとに必要なデータをまとめてみようと思う。

ではまずリョウさんのやり方とはどのようなものかを見ていただきたい。電子スイッチが付いていた位置に小型9Pスイッチを取り付けて機械スイッチに変えようということだ。

それまではフットスイッチを外側へ出っ張らすことで実現してきた。実際にそういうやり方でモディファイを行うショップもあった。
だがリョウさんが何気なく作りBBSで発表してくれたやり方は、当時としては画期的なものであった。判ってしまえば簡単なことだが、誰も思い付かず、実際にこの作業をした人は居なかった筈である。


主な手順としては

1.エフェクター基板を常にON状態に改造
2.LEDの配線の確認
3.通常のトゥルーバイパスの配線
4.小型9Pスイッチをケースに取り付け

以上の順番で作業を進めていきましょう。

では1から...
エフェクター基板を常にON状態にしておかないと、機械スイッチでONにしたときにエフェクト状態にならない。これがBOSSはモーメンタリースイッチなので、やっかいである。仕方ないので電子スイッチをちょっと改造して「常にON」を作ろうと言うこと。

実際の作業は対象になるFETを外し、エフェクト側はジャンパーする(両端を繋ぐ)ことで解決する。そこで松美庵の判る範囲でにまとめてみた。
「remove FET」は単に外すだけで良い。「jump FET」は写真のように両端を余ったリード線等で繋ぐ。空間系ではエフェクト音をミックスする構造なので、「remove FET」は無いものが多い。
またDS-1等歪みのキツい機種はIN OUT両方でスイッチしている為「jump FET」は2個の場合がある。
BD-2についてはFET番号が回路図から読み取れなかった。removeFETの2sk118YはR14の隣にある。jumpFETのQ6も番号がはっきりしない。これはR17とR22のあいだにある。

では次に2のLEDの配線の確認
これはLED配線をする為に基板から外す線を確認する。これもに載せておいた。表の基板番号の線を外しておく。それを次のスイッチ配線で利用するのだが、大抵は短くて届かないはず。届くように線を継ぎ足しておこう。継ぎ足すときに他と接触しないよう、熱収縮チューブ等を利用し絶縁しておこう。
なお表で▲になっているものは上記のように単純ではなく、途中に3.9k抵抗を入れる必要がある。これはGGG等の配線を参考にしていただきたい。

3の通常のトゥルーバイパスの配線
用意するフットスイッチは小型の9Pスイッチ。松美庵はフジソク 8Y3011を使用。千石電商で850円、ギャレットさんでも930円だ。
リョウさんの記事にも書かれている通り、表側には金属製のワッシャーが必要となる。松美庵はたまたまタッキーさんで購入しておいた金属ワッシャーを使った。ケース内側にはスイッチに付属していた金属製の薄いワッシャーを使い、金属ワッシャーで挟み込むようにしなければならない。
タッキーさんで売ってるワッシャーは大きすぎるので、ホームセンター等で同等品を探した方が良いかもしれない。

そして元から付いていたスイッチを外す訳だが、スイッチに付いている2本の線を外し、スイッチの横の爪を両方押しながら外側へ押すと簡単に外れる。
スイッチに付いていた黒い線はグランドなので、9Pスイッチに利用する。もう一本の線は(大抵は紫色)不要なので基板から外してしまおう。

配線図を描いたので判りやすいと思う(普通のトゥルーバイパスと同じだが...)。
INとOUTのジャックはその通りジャックからスイッチへ配線。Effect INのINの基板番号へ接続。同じくEffect OUTのOUTの基板番号へ接続する。LEDは先ほど確認し外しておいたLEDからの線を接続。GNDは元のスイッチに配線されていた黒い線を接続。
9Pスイッチの向きに気をつけて、出来ればスイッチの動きをテスターで確認しておくと良い。配線図ではスイッチが縦に動く前提で配線している。
LEDで触れたがで▲が付いている機種は、基板からLEDの配線を2本とも外し、GGG等の配線を参考にすると良い。



小型9Pスイッチをケースに取り付け
いよいよスイッチの取り付けだが、元々ある電子スイッチの位置に取り付ける。
そしてBOSSペダルの短いペダル・ストロークに合わせてスイッチの上下位置を決める訳だが、これがかなり大変だった。表側のナットはペダルを外さないと緩められないので、ナット位置を変えるごとにペダルを外し、ペダルを取り付けてテストといった地道な作業だった。ここは非常に重要なのできちんと納得行くまで調整していただきたい。

ペダルを取り付け、裏フタを閉めて出来上がり!きちんとバイパスしているだろうか?またLEDも連動しているかを確認する。

このように書くと大分長くなってしまったが、実際の作業は簡単である。ちょっとでも自作した経験のある人ならすぐにできる。初心者の方はパーツの外し方等参考にしながらじっくりと作業すれば何とかなるかもしれない。

上記と同じ方法で高額な作業料金を取ってモディファイするショップもあるようだが...
元々は当時高校生だったリョウさんの考案だ、この方法を使わせていただくことに対してみなさんでリョウさんに感謝し、エールを送りましょう(^o^)丿

2008.06.03

その後みなさんからいろいろなご意見をいただきました。
上記推奨している3PDTスイッチが壊れやすいことと、スイッチに付属しているワッシャーだと小さくてすぐにグラついてしまい、誤動作が頻発するということ。
改善策の決定打はまだないのだが、BOSSペダルに付いてくるゴムブッシュを外してペダルのストローク幅を多少でも大きく取ることによって、取り付けの調整がし易くなりスイッチの耐久性が上がるのではないかということ。
そしてスイッチ取り付けのワッシャーを大き目のものを使いケイズさんによればできればケース形状に合わせて四角く削ることでスイッチのグラ付きを防止し誤動作を少なくすることができる。

また松美庵の経験では、ときたまスイッチに引っ掛かりのようなものを感じることがあったが、それはゴムブッシュを取ることによって解決した。さいとうさんが仰っている通り踏み込むときに斜めに無理な力が掛かり、スイッチを破損してしまうとのこと。この引っ掛かりがそうなのだと思う。
それを解決するにはゴムブッシュを取ることと、できるだけスイッチを下げた位置に取り付けて、ペダルが上にあがった時スイッチを充分開放させてあげるスペースが必要だと言うことだ。ケイズさんはゴムブッシュを取り更にケース本体ストローク部の穴を削って広げているそうだ。

更に考えたのだが、スイッチの頭にグリスを塗ることで滑りを良くし、斜めに掛かる力を緩和し上記の引っ掛かりをなくせば耐久性も向上すると思われる。

いずれにしても2チャンネル化したOD-1をメインで使う予定なので、耐久テストをした上で再度報告したい。

2008.06.08

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