タップ取り後の配線
タップとは?
たぶんみなさん分かっていると思うけど、一応説明しておきましょう。ハムバッキングは2個のシングルPUを直列に繋ぎ、更に磁力方向をそれぞれ変えることによってハムノイズを減少させ、直列によりシングル2個分の出力を得るPUだ。
2個のシングルのうちの1個だけの音を出すようにするのが、タップの役割りだ。PUとPUを直列に繋いでいる箇所から線を引っ張ってきて、ホットかコールドに接触させれば片方のPUだけが鳴ることになる。
既製品のギターでもタップSW付きは数多く存在するが、その多くはタップ線とコールド(アース)を繋ぐだけだ。それだとフロントとリアPU、シングル(タップ)同士のハーフにした場合、シングルコイル特有のノイズが出てしまう。
そこでちょっと頭を使ってみる。そうです、ハムPUにはせっかく磁力方向の違うシングルが付いているのだから、それを並列にすれば最近のストラトのようにノイズの無いハーフトーンが実現するのだ。
具体的には簡単。このギターの場合両方のPUいっぺんにタップするので、DPDT(2回路)のSWを用意した。タップにする時、片方はタップとコールド、もう片方はタップとホットを接続するように配線すれば、磁力方向の違うシングル同士でハーフすることが出来る。
似たような配線図がDGB Studioさんにアップされている。ギター配線図>2H配線集>2H126
をお手本にトーン回路を取りはずしたものだ。
上記は同じ種類のPU同士での話で、種類やメーカーの違うPU同士だと簡単にはいかない。磁極方向の配列がメーカーによって違うので、フェイズアウトしてしまう可能性がある。音を聞くと明らかでカエルの鳴くような音になったらフェイズアウトだと思ってよい。その場合はPUどちらかのホットとコールドを入れ替えれば解消するのだが、大抵のPUはコールドにPUプレートのアースを取っているので、その辺からやり直さなければならない。ちょっと初心者には苦しい作業だ。
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