 SD-1とほぼ同じ回路でもあるOD-1後期のデュアルオペアンプ・バージョンを借りることが出来たのでまずは比較してみようと思う。
巷では「SD-1のトーンを真ん中にするとOD-1になる」と言うことが囁かれているようだが、以前から妖しいと思っていた。いくら回路が似たようなもんでもトーンを付けたら明らかに音が違うはずだし、自作OD-1で比較した限りではSD-1とは全く違っていた。
とりあえず並べて比較。SD-1はトゥルーバイパスに改造しているが音に関することは何もいじっていないノーマルである。
結果まず気が付くのはSD-1の低音が強いこと、一般的には「太い音」の範囲。そしてSD-1のトーンを上げないとOD-1と同じような音がでないので、高音がちょっと硬く痛い感じに聞こえる。
一方OD-1は高音が出ているが、もうちょっと上の周波数帯が上げられていてストレスのない高音が出ている。そして低音は抑えられてストレスの無い高音と相まって、低音弦を弾くとゴンゴンと気持ち良い。
SD-1はTubeScreamerを滑らかにしたような音、OD-1は一見レンジが狭く感じる音だが「ギターの音域を充分理解したような音」と表現するのがしっくりくる。
ということでページの表題のように、SD-1をOD-1の定数に変更し、更に本物OD-1とOD-1化したSD-1との比較もしてみたいと思う。
すでにブログで作業内容を書いておいたので、作業を実行するのみ！一応内容を手順を追って説明しよう。以下の内容は「SD-1トゥルーバイパス化」のページ内容を行った上での前提なので完全ノーマルSD-1とは若干食い違いがあるかもしれないことをご了承いただきたい。
 まずはブログと重複するが作業内容の確認。
パーツの変更
R1 -> 1k
C2 -> 0.0047uF
C6 -> 0.018uF
R11 -> bypass
トーン周り
C4を外し代わりに10kΩ抵抗を付ける
基板配線番号5,8,11を外す
C5,R8を外す(これは外さなくても影響なし)
R7を一旦外し、IC番号７と２のあいだへ繋ぐ
準備するもの
ハンダ吸い取り線
1/4Wカーボン被膜抵抗 1kΩ 1本
1/4Wカーボン被膜抵抗 10kΩ 2本
フィルムコンデンサー（マイラでも良い） 0.0047uF 1本
C6の0.018uFはC2から外したものを流用。
R11のバイパスは他パーツの余ったリード線を流用。
10k抵抗は外したものを流用しても良いが、アクロバットしたり立てたりするので、ちょっと難しいかも。できれば２本用意した方が良い。
そして基板の写真に変更のあるパーツに赤でマークしてみた。とりあえずは何も考えずに赤マークしてあるパーツをどんどん外していきましょう(^o^)丿、松美庵もこういう図を作成したら後は自分を信じて(^_^;)何も考えずに作業することにしている。
パーツの外し方は、オペアンプのソケット化に詳しく載せてあるので参考にしていただきたい。
 ←そして全てを外した写真。
 ←このようにポットから外した線は熱収縮チューブの５ミリを使用し絶縁しておくこと。
 そしてまた何も考えず上記作業内容の通りにパーツを付けて行きましょう。いやちょっと考えてR7以外ですね、R7はワザを必要とするので後ほど。
 ←R7以外を付け終わったところ
そしてR7だ。「R7を一旦外し、IC番号７と２のあいだへ繋ぐ」という計画なのでちょっと見てみると、基板からのリード線8番がIC番号2番に繋がっている。なのでR7はそこまでアクロバットして取り付けてしまおう。右写真を参考に．．．
 さてこれで完成ということになった！早速本物OD-1とSD-1改を並べて聞き比べてみましょう。まず言うまでも無いがトーンポットはダミーと言うことになる(^_^;)。
とりあえず弱い歪みでお試し．．．Driveを10時ぐらい。高音がスカっと抜けていていつものOD-1の音だ。そして双方をON/OFFして聞き比べる。う〜ん、ほとんど聞き分けられないレベルまで似ている。
しいて言えばSD-1改の方が高音が固いかな？たしかにオペアンプだけは本物と違うので、その辺が影響しているのかもしれない。
そして双方のDriveをいっぱいにすると、もう全く聞き分けられないくらいになった。
とりあえずSD-1をOD-1化する改造は成功したと言える。新品実売で8000円程度から買えるので、手軽に改造し是非ともOD-1の良い音を体感していただきたい。
2008.05.07
その後、２チャンネル化しました。
 ヤフオクでSD-1を探してみる
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ギター・エフェクターの自作改造 松美庵
