電源昇圧化計画から改造Uへといろいろ改造してきたMTE-1だが、ついに回路図を取って、更にトゥルーバイパスすることにした。 では早速回路図から説明しよう。基本的にはTS系の回路なのだが、入力部が大きく違う。TSはエフェクトON時にも入力バッファを通って音が出るが、このMTE-1はエフェクト時には入力バッファをパスする。要するにバイパス時に音痩せ防止の為だけに入力バッファがあるのだ。
従って入力バッファ「Q2」以降はトゥルーバイパス時には必要無いことになる。そして電子スイッチ部は省略させていただいた。ただ、どのFETをいじれば良いか判れば良いので、FETの部品番号だけ記載しておいた。回路図上「to
Switch」と書いてあるのが電子スイッチのことである。
基本的に電子スイッチエフェクターをトゥルーバイパス化するには、スイッチ部を殺して常にエフェクトON状態を作る。その上で機械スイッチにてバイパスするのだ。
このMTE-1では「Q3のFETを取り除き、Q4のFETのドレインとソースをジャンパでつなぐことで常にONになります。」とBBSでmoticoさんが教えてくれた。またやかんさんが回路図の後半部分を教えてくれた。お二人の発言が今回の回路図作成に大きく関与しているのは言うまでも無い。まことに感謝です。
取り除くパーツリスト
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トランジスタ Q2,3,4 |
ダイオード D3,4 |
ジャンパ(抵抗の形をしている)JP1 |
コンデンサ C3,5,9,13,16 |
抵抗 R14,15,22,23,24,26,27 |
IC2(16pin) |
SW1(電子スイッチ) |
さて具体的に改造していこう。まずは先ほどのQ2以降の回路、そして電子スイッチ回路は取り除いてしまおう。必要の無いパーツを一覧表にしておいたので参考にして欲しい。
さらにもうひとつリストには載せていないが、C15を取り除いた。これはちょっと回路の知識があればわかることだが、入力バッファの為にコンデンサが2重になっている。直列になるので数値は半分になる。なので、片方だけでも充分役割は果たす。試しにC15をジャンパしてみたら若干音が太くなったような気がしたし、バイパスの入力配線も楽になるので取る事にした。これは好みの問題もあるので表には加えなかった。
そして先にも触れたQ4のFETのドレインとソースをジャンパでつなぐことを忘れてはいけない。左写真のように両端をジャンパ線で繋ぐだけである。
いらないパーツを取り除いた→
DC/DCコンバータの位置もずらし、配線もやり直した。
次にケースの穴あけをした。詳しくはARION
STAGE TUNER トゥルーバイパス化を見ていただきたい。
2006.08.27
しばらく間が開いてしまったが、ようやく完成した。まずケースの加工をちょとだけやった。
←この写真でわかるであろうか?縦に補強のようにはいっている筋をフットスイッチに邪魔なので削った。
で、いよいよスイッチへの配線だが、写真を撮り忘れたので文章で説明していこう。
まずC15を取り除いて、基板上の下側がINジャック、上側がエフェクトIN。次にR21の足の長い方を抜く(左写真参照)、写真の矢印がエフェクトINで、抜いたところがINジャック。
LEDは回路図上「to
Switch」のとこを追って行ったとこから線を出してフットスイッチへ。
ちょっと文章だとうまく伝わらないので、回路図と基板を照らし合わせて確認していただきたい。
フットスイッチの配線はお馴染みGGGさんのを参考にして欲しい。
ついでに改造Uで行ったMODでコンデンサの値を、ランドグラフDODを見習って0.22uFにしてみた。
安物エフェクターがだんだん実用的になってくるのも楽しいもんだ!
2006.10.17
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