BOSSのコンパクト・エフェクターでは、ACアダプターの指定が2種類あるのをご存知だろうか?旧型機種は「ACA-100」、80年代中半以降の機種は「PSA-100」。この旧型のACA-100対応機種が大変やっかいで、PSA-100や他社のアダプターを刺すとLEDランプが点かなかったり、正常に動作しなかったりする。
なんでこんな仕様になったかは判らないけど、回路を見るとACアダプター使用時だけ電圧を落とすような設計になっている。おそらく安定化されていないアダプターに対しての保護の意味だと推測できる。
しかしエフェクト・ボードに設置したり、他のエフェクターとACアダプターを共用する時に大変不便で迷惑な話だ。BOSSも両方に対応したアダプターを発売するとか対処して欲しい。
ちなみにPSM-5やTU-2に電源の分配が付いているが、それを通しても対処法にはならなかった。
ということでACA-100対応機種を普通のACアダプターで使えるように、簡単な改造を行うことにした。これはかねてから個別には行ってきたが「マニュアル」という形式にまとめてみた。
ちなみにARIONも同じなので参考にしていただきたい。
ハンダ付けが出来る方なら簡単に出来る改造だ。今回、旧機種であるBOSS HM-2を入手したので、それをモデルに説明していこう。
まずは機種が違うけどOD-2の回路図を見ていただきたい。左端の電源部にR2とD1がある。これが電圧を下げているパーツ。早い話がこれをバイパスしてしまえば良いわけで、OD-2の回路で言えば基板番号の5番と6番をショートすることになる。
 HM-2に置き換えて見ると4番と5番。このように機種によって番号が違うので注意が必要だ。
簡単に見つける方法は、電池ホルダーからインプットジャックに繋がっているが、これとパラで基板に繋がっている。HM-2で言うと黄色い線。この線とACアダプタージャックのマイナス側から来ている線(HM-2で言うと青い線)をショートすれば良い。
基板上ではたいてい隣同士になっているから、余っているリード線でショートしよう。コツとしては左写真のようにリード線の先を曲げて、長いままハンダ付けし、その後きちんとカットするのが良いでしょう。
で、この改造をより簡単にするために接続する基板番号の一覧表を作ってみた。
表の「基板番号」というとこの番号同士をリード線で接続すればPSA-100アダプターや他社対応になる。
注意1:PH-1とLM-2だけ番号が飛んでいます。他へ接触しないように被膜のあるリード線を使いましょう。(間違えでは?と思ったので現物で確認しました。この番号で合っています。)
注意2:GE-6は1と2で並んでいるようですが、実際の基板では端子が離れています。こちらも他へ接触しないように被膜のあるリード線を使いましょう。
これで簡単に改造出来る!旧型機種を大切に合理的に使うためにもお役に立てると思う。
2008.02.03
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