通算6台目の製作となるFat
Boost。ギターに内蔵したり、頼まれて作ったり、他のエフェクターと合体したりと、単純なのにすごく音が良く飽きないので、6台も作ることになったのだと思う。ノーマル版の製作記事はこちら。
巷では32Vのブースターが発売されたそうで、かなり良さそう..ならば作ってみようと突然思い立ち、やはりFat
Boostでテストだなということになった。それでテストしたのがこちらのページ。
テスト版を発表したらかなりの好評を得た。と同時にある方から作って〜と依頼をいただいたので、今回はページもリニューアルし、レイアウトも専用のを作ってみた。テスト版ページに回路図等載せてあるので合わせて見ていただきたい。
また、パーツ選定の注意点としては、33uFと3.3uF/NPの電解コンデンサーを耐圧50V以上を選ぶこと。その他のコンデンサーは小さいので50V以上の耐圧はあるはず。あと2SK30以外のFETを使う場合は耐圧50V以上の物を使うことだ。
実態配線図はGGGのを参照して欲しい。実態配線図の基板部分をこちらに置き換えて見ていただければ良い。では具体的に説明していこう。こちらの15Vが電源の入口なので、実態配線図の赤い線=DCジャックからの線を繋ぐ。次に40Vと書いてあるとこは昇圧した電源のアウトなので、何も繋がなくても良い。INPUTは実態配線図のInput
Gainの2番から繋ぐ。OUTPUTは実態配線図Volumeの3番に、TONEは実態配線図Toneの1番へと繋ぐ。
上記の通りに配線しておけば、15Vアダプターを使うときに40V作動、アダプターを抜いて電池を使うときは約21V作動ということで、電池でも使えるようにしておけば便利である。
では製作に移ろう。念の為にICソケットを使ったが、ハンダ付けに自信のある方は直接付けても良い。このICは一旦付けたら交換する必要は無いので...
←最初に昇圧部分だけ作って正常に作動するかテスト。無負荷状態なので、9V入力で24V、15V入力で44V出力していればOK。
完成した基板→
さて、実際に負荷をかけた状態で計測したら、9Vを入力すると21Vに昇圧。15Vを入力すると40Vに昇圧できた。無負荷状態だと44Vだったのだが、やはり若干電圧は落ちるようだ。
15Vは秋月電子で売っているスイッチングアダプターを用意した。このシリーズは安くて安定化済みでしかもノイズは無い。ただ、極性が普通と逆なので結線し直してから使わないといけない。難しく考えることは無い、アダプターの線をチョキっと切って逆に繋ぎ直すだけ。でも、ちゃんと導通しているか±の向きがあっているかテスターで確認しよう。
回路実験機に繋いでテスト、みごと一発で音が出た。
厳選されたパーツを使ったせいか、テスト版のより音が良い(^^)/。思わずしばらく弾き込んでしまった。
とりあえず途中だが、あとはケースへの組み込みだ。
2006.12.24
今回は塗装済みのケースなので、そのままマーキングしたり穴あけしたりすると、キズが付いてしまう。なので、塗装用のマスキングテープで全体を覆ってから作業した。
DCジャックの穴がちょっと大き過ぎて変になってしまったが(^^ゞ、まずまずに穴あけは終了。
ケースへの組み込みに移る。今回からベルデン24G撚り線の色物を使ってみた。と言ってもギャレットさんで品切れが多く、イエローとパープルだけだった(~_~;)。ジャックからスイッチへの入出力にはベルデン8412をバラした撚り線を使っている。
コンデンサー類が大きいものを使用したので、基板レイアウトとは若干違うが、コンパクトに製作できて余裕でケースに収まった。
今回はパーツの指定付きで製作したのだが、コンデンサの良し悪しで音が大分変わるようだ。
特に出力側の0.22μFとトーンの0.047μFは、念入りに選んだ方が良いのかもしれない。テスト版と大きく音が違うのでビックリした。回路が単純なだけにパーツの選定でいろいろ音が変えられそう。
より音が太くなり、高音のザラザラ感がトーンでうまく調整できるようになった。
2006.12.27
テスト版へ
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