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４〜５日前からブレッドボードでいじり始めて、急に製作した「Valve Caster」。あっさりと簡単に作れてしまった。
 まずは操作部から説明しよう。上のツマミがトーン、これはシャキっとした高音域を調整できるようセッティングしてある。右下がゲイン、生音からしっかり出て、標準的なシングルコイルPUで12時あたりから歪み始める。そして左下がボリューム。
バイパス音と聞き比べてみると、トーン3時、ゲイン11時、ボリューム12時でバイパス音より若干低音を加えた音と音量になった。
ゲインを絞って生音でも余裕の音量、ブースターとしては充分である。またトーンはどちらかというと高音を絞る用途で付けた。もちろん若干だがシャキっとした音域を強調することができる。
Valve Casterのコンセプトはシングルコイル専用のブースターと試作ページで紹介した。出力の高いハムバッキングPUだと生音が出ないし、音質もブーミー過ぎる。
一方シングルで使い、普通にアンプで歪ませると音の艶と音圧感が出て何とも良い音になる。
一番の目玉は単体での歪みだ。真空管の素直な歪み方で、ほんのちょっと歪んでくれる。
それでもゲインをいっぱいにするとちょっと汚い歪み方になるので、ゲイン３時ぐらいにして和音を弾くと歪んでいるのが判る程度が良いかもしれない。音圧感と共にピッキングの頭がちょっとずつ潰れていくのが更に音圧感を出している。
Jazzっぽい音であまり歪ませない方はこれ一台でOKだ。豊かな中低音と音圧感でサスティンも伸びる感じがするので、同じ生音でも弾きやすく感じる。
心配だったがノイズはほとんど無い。BOSSの安定化されていない「PSA-100」で試してみたが、これといったノイズは確認できなかった。またいつも使っている秋月電子のスイッチングアダプター、12Vと15Vも試したが、こちらもノイズは無しだった。
12Vや15Vにするとやはり音がスカっとしたように感じる。歪み方も綺麗になるので、アダプターを持っているなら12Vや15Vを使うほうが良いだろう。
真空管に慣れていない人でも、今回のやり方なら簡単に出来るので是非自作に挑戦していただきたい。
2007.02.03
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ギター・エフェクターの自作改造 松美庵