プリント基板があるので簡単だと思って作り始めたが、何気に時間が掛かってしまった。
さて2台目となるシュレッドマスターだが、今回はクワッド・オペアンプを使ったミニ版である。と言っても回路はオリジナルと全く同じなので、近い音が出ていると思われる。
では操作部から紹介していこう。
Drive |
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Volume |
Bass |
Contour |
Treble |
ま、オリジナル通りなので説明は不要だが、Contourツマミだけ普通と違うので説明しておこう。これは中音域をグラフにした場合、山と谷を調整できるツマミだ。左へ廻すと山になり中音が強調されるようになる。逆に右へ廻すと谷になり中音が抑えられ、高音と低音が出て世間で言う「ドンシャリ」になる。このツマミがシュレッド・マスターの特徴と言っても過言ではないだろう。
そして今回もMODした(^_^;)。右写真を見ていただきたい、4段のスライドスイッチにてクリッピング・ダイオードとゲインを各モードにプリセットしてある。
ノーマル・モード
製作でも書いたがバンパーさんのお勧め通り全てのコンデンサーをセラミックにしたせいか、コモった感じは一切無い。スカっとヌケた音で気持ち良い。コンター・ツマミも良く効いてくれて、ドンシャリからカラっとした音まで出てくれる。ディストーションとしてはかなり良い部類に入ると思う。
ブルース・モード
これはブルース・ブレーカーのクリッピング部を真似し、更にゲインを下げたプリセットになっている。このモードにした途端にオーバー・ドライブになったかのように、艶と腰のあるギラギラした音が出せる。
メロー・モード
こちらはゲルマニウム・ダイオードをなんと8本も使い、きめ細かな歪みを出せるようにした。更にブルース・モードと同じくゲインを下げたプリセットになっている。ドライヴ・ツマミを下げてコンターも9時ぐらいにするとJazzでもOKな甘〜い音が出せる。そこにトレブルツマミを若干上げ目にするとセラコンの音と相まってザラザラした音も出せる。全体的にはノーマルに比べて音が太く感じる。
ファット・モード
メロー・モードのダイオード8本に加えてゲインをノーマルに戻したプリセット。ノーマル・モードに比べて若干歪み量は下がるが、ほんのちょっとブリブリ言う太い音が出せる。ノーマルはこのブリブリが足りなかったので、このファット・モードは味付けとして最適かもしれない。今回の改造の中では一番気に入っているモードだ。
全体的に言えるのだが、ゲインを下げ目にしてトレブルを上げると歪みの最後の方でジャーっという不自然な減衰が確認できた。トレブルを下げれば解決するのだがちょっと気になった。そこでお得意の昇圧を試してみた。と言っても15Vのアダプターを挿してみただけ。結果、不自然な音の減衰は無くなり全体音量が上がった。
ただ、これはゲインを下げ目にした時のみの現象なので、むやみに昇圧はお勧めできない。本来オリジナルのシュレッド・マスターは9Vから若干の降圧をしているくらいなので、昇圧してしまったらオリジナルな音が出なくなる可能性がある。
それにしてもコンパクトでいろんな音が出せるので、セッションに持っていくには最適かもしれない。
2006.12.17
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