本物を持っているくせに自作した、Proco
The Rat 。あまりにも気に入ったので、改造したくなって自作に至った。
まず操作部から説明しよう。
上段のスイッチ左側、下がノーマル上がオーバードライブモード。
次にスイッチ右側、下がLEDクリップでMSモードと勝手に名前を付けた。上がRATノーマル、真ん中にするとダイオードクリップが無しのブーストモード。
ツマミ類は、左からDistortion、Filter、Volumeの順だ。Filterはトーンコントロールだが、ローカットになっているので、普通とは逆の動作になる。
製作記事にも書いたが、リイシューRATの回路と全く同じにした上で改造を行った。ほぼ完全にリイシューRATと同じ音がする。可変抵抗のカーブ等で多少の違いはあるが、音はほぼ同じに聞こえる。
ノーマル時の音はまさにJeff Beckの音だ!哀しみの恋人達の頃のテレギブな音になる。Distツマミを絞ってもこもることがないので、クランチ気味にしても個性を失わずに良い音がしてる。いっぱいにするとヘビメタまでいけそうなハードな歪み。かと言って細くならずに、ズンと低音も利いてる。
改造した音も試してみよう!オーバードライブモードにしてみる。ノーマルよりも更に音が太くなり、やや甘く繊細な歪みに聞こえる。これはRATに無い個性的な音だ!次にMSモード。急にボリュームが上がる。歪みとしては軽くなる感じで、中音の幅が広がり低音がややノーマルよりも削れる。クランチ気味にはこちらの方が聞き易いかもしれない。ブーストモードはサスティンが無く、面白くない音だ。ただ、このモードがないと、オーバードライブモードの音が出ないので仕方が無い。ロータリースイッチが使えるなら、ブーストモードは要らない。
全体的には、ハムバッキングPUに相性が良いように感じる。シングルでも良い音するのだが、低音が足りないような感じで、やや腰の無い音がする。
大分前の製作なので、一度ライヴでも使っている。ノイズも少なくとても使いやすいエフェクターだ。とにかくこのような個性は国産のエフェクターにも見習って欲しいと思う。
2005.01.20
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