OD-855と共に落札させていただいたプリント基板で作ったOD-850。OD-850と言われても知らない人が多いと思うが、TS系の元祖らしい。その辺はOD-855の製作記に詳しく書いておいたので、参照して欲しい。
コントロールは、左からDrive、Tone、Volume。ボリュームノブが大きいので、写真で見ると普通だが、実は結構大きいケースを使っている。
名前がOverDriveなので、その手の音を期待していたのだが、全く違った。
ディストーションだった!しかもかなりのハイゲイン!TSシリーズからは切り離して考えた方が良さそうだ(^_^;)。
Driveを最小にしてみると、音がコモっている。だが歪みは激しいままだ。徐々に上げていくと、9時方向ぐらいから急にスカっと高音が出てきて心地よい歪みになってくる。
トーンは12時方向より絞るとコモり過ぎで使えない。2時方向ぐらいが気に入った。
歪み方としては、maxonのD&SUに良く似ている。真空管アンプをフルにして、更にブーストしたような音になる。そうそう、Van
Halenの初期の音って感じ。ハムバッキングで鳴らすとモロにあの音がでる。高音が暴れまくっていて、倍音の嵐!ピッキング・ハーモニクスが出しやすい音。
そして、ギリギリのところで「プープー音」にならない程度の低音と音圧感。
かなり個性的な音だが、ハイゲイン・ディストーションとして見ると、結構ハイレベルな良い音だと思う。
2005.05.10
その後、素人工作員さんがオリジナルで使われているクリップダイオード「MA150」を探して送ってくれた。早速変えてみたら大きな変化があったのでご報告する。
まず高音側がスカっと抜けた!プープー音の寸前だったのが、キーキーになった。従ってゲインを落としても極端にコモらなくなり、それなりに使える音になった。ゲインつまみ12時程度でも充分抜けた音になっている。
次に低音側だが、ブリブリ感が多少強くなった。パワーコードを弾くとドーンと低音が出て迫力が増したように感じる。かと言ってブバーッとなる寸前なのでヌケは悪くない。
要するに高音も低音も出るようになったのだ。あと不思議なことにピッキング前のキコキコっと言う音が気になるようになった!この音は大昔、成毛滋氏が「マーシャルを最大に歪ませないと出ない音」とグヤトーンアンプの宣伝で絶賛していた覚えが有る。確かに滅多に聞けない音だ、久しぶりに聞いたように思う。
ダイオードをオリジナルと同じ物に替えただけで、より個性的なエフェクターに変身した。
2006.01.21
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