PMG BUF E945 の製作

エフェクターをいっぱい繋いだり、ケーブルの取り回しが複雑で長くなったりすると、なんとなく音痩せが気になる。いくらトゥルー・バイパスだとしてもジャックやスイッチを経由してアンプまで到達するのだから、沢山のエフェクターを繋いだら確実に音は劣化する

そこで登場するのがバッファー・アンプ。ギターからの信号は高インピーダンスだということで非常にノイズを拾い易く、また音の劣化もしやすい。それを低インピーダンスに変換して、ノイズや音痩せから守ってくれるのがバッファー・アンプだ(その為だけでは無いが..)。

ひとくちにバッファーと言ってもピンからキリまである。BOSS等の電子スイッチに使われているのもバッファーだし、マルチエフェクターなんかは必ずバッファーを通ってからエフェクトする。80年代の電子スイッチが出始めた頃のエフェクターには、繋ぐだけで音がコモってしまうものが結構あった。それはスイッチがいけないのではなく、バッファー・アンプが悪いものを使われているからだ。

PMG BUF E945 とは?
やっぱ上質なバッファー・アンプが欲しい...、上質なバッファーがあればその後はトゥルーバイパスが望ましい。と考え、いろいろ探していたらこのPMG BUF E945を探し当てた。すでに絶版でオークションでも結構なお値段が付いてしまう。とにかく信頼が置ける最高級なバッファー・アンプらしい...

今回は申し訳ないが公開してはいけない回路図なので、レイアウト等の公開を控えさせていただく。

主な回路を説明すると、シングルオペアンプの一段増幅で±12Vの両電源。帰還抵抗を無しか可変抵抗にするかを「GAIN BOOST」ペダルで切り替える。
その後ループスイッチを経由して出力A/Bを切り替えられるようになっている。電源はACコンセントからトランスを通り±12Vになっている。回路自体は単純なのだが、電源部分はコンデンサを2重に使うなどして凝っているようだ。

で、今回は音質を変えずにコンパクトにしたいと思ったので、まず電源をCD4049を使った昇圧回路にて両電源を実現した。詳しくはこちらのページに載せている。なので、DC12Vを繋げば±12V、15Vを繋げば±15Vになる。松美庵は15Vのアダプターを持っているので、いっそのこと±15Vにすることにした。昇圧によるマイナス電源のおかげで、AC電源を使う本物に比べたらだいぶ作りやすくコンパクトになった。

ケースはタカチの7-10-3Nを目標に設計した。なので、フットスイッチは2つまで。ループ切り替えスイッチをカットして、ブーストスイッチとA/B切り替えスイッチにした。A/B切り替えスイッチは出力切り替えが目的だが、チューナーアウトとして使えるからだ。

右写真が完成。基板の下側がマイナス電源を作る昇圧部。上側がバッファー本体。当初レイアウトを勘違いしていて、オペアンプのマイナスにプラスを入力していた。電源を繋いだらすぐに煙が出てきたので、即電源を抜いた!(~_~;)。かなりヤバいと思った!

今更レイアウト変更も出来ないので、ジャンパ線を繋いでプラスとマイナスを付け替えた。その時に昇圧部だけテストしたらマイナス電源が出ていない。アレっと思っていろいろ探っていたら、電源部のハンダ不良だった。従って昇圧部のCD4049には電源が行ってなく、煙が出た時もオペアンプにマイナスが行っていなかったことになる。

それが幸いしてか(^_^;)、オペアンプは無事だったようだ、電源を繋ぎ代えたら音が鳴った。ま、そもそも指定のLF351Nが見つからず代用としてTL071を使っていたので、後々交換予定である。ちなみにLF351Nはタッキーさんギャレットさんにはあるみたいなので、次の注文で一緒に発注する予定。

フットスイッチはDPDTで充分だ。何故か?そうです、今回はバッファーだからバイパスしなくても良いのだ。しかし、A/B切り替えは使っていない方をGNDに落としてノイズ対策をしなければならない。それにはどうしても3PDTが必要だが、これはバッファーならではの独自なスイッチングでうまい具合にDPDTで両立している。

レビューはこちら。

2006.12.11

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