こちらは、ひろさんからの投稿作品です。当初はゲインが上がらず、原因も判らずにかなり苦心して完成されたOD-1です。
松美庵とひろさん、メールのやりとり(ちょっと長いですけど、同じような症状で音がならない時の参考にしてください)
ひろさん:OD−1を組み立てました。
組あがったあと試奏をしたのですが、またまた音が出ない(涙
今回はFETもなくICのみで方向性の関係あるダイオードは四つとも全てチェックしました。(うち三つは差し替え可能状態です。)
そこで!我が新兵器テスター・・・の出番だと思ったのですが具体的になにをすればいいかわからず、ただただ電圧を測って遊んでました(汗
どうすればいいのでしょうか、電圧も抵抗部にかかるのはわかりますがその他の部品(例、IC・OPamp・ダイオード等)はどうなっているのでしょうか。
松美庵:お、今度はOD-1ですね!。
うんともすんとも言いませんか?。
例えばOUTのあたりを手で触るとジーっていうとか?。
その辺詳しく教えてください。
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そこで!我が新兵器テスター・・・の出番だと思ったのですが
>
具体的になにをすればいいかわからず、ただただ電圧を測って遊んでました(汗
まずはオペアンプに9Vが行っているかどうかですね。4番が9V、11番がアースなので、電圧測るモードにして、当ててみて下さい。あ、必ず部品面からです。ソケットにオペアンプがうまく刺さっていない可能性もありますので。
そこでちゃんと9V来ていたら、電源関係のショートは無いと判るわけですね。9V来ていない場合は電源のルートをチェックしてみてください。
次に4.5Vです。簡単なのはLEVEL1番、そことアースをテスター当てて4.5V来ているかチェックしてください。OKならば回路図上で4.5Vの部分を全てチェックしてください。
それもOKならば、今度はテスターを導通するとピーって鳴るモードにして(うちのは鳴るのですが他はわかりません)、アースが必要なところ全てに行き渡っているかをチェックしてください。意外とハンダ不良で行き渡っていない場合が多いです(ボクの場合)。
ボクの場合上記のチェックでほとんどのトラブルが発見できます。と言ってもきっかけを掴むだけなので、もしテスターのチェックでダメが見つかった場合はそのルートを徹底的に探すことですね。
でも、そこまでやってダメで、よ〜く見たらジャックのホットとコールドが入れ違ってたとか、入力と出力を反対にしていたとか、単純なミスの方が圧倒的に多いです。
まずは単純ミスが無いかもう一度よく見てください。
>
どうすればいいのでしょうか、電圧も抵抗部にかかるのはわかりますが
> その他の部品(例、IC・OPamp・ダイオード等)はどうなっているのでしょうか。
クリップダイオードは方向さえあっていれば良いです。オペアンプの方向は一番最初にチェックしていただきたいです。レイアウト上の「ZD1」と書いたダイオードは絶対に方向があってないとダメです。それは9Vのチェックで発見できます。
がんばって下さい、途中経過で何か反応があったらメールいただいてもよろしいですよ。
ひろさん:すいません、また言葉足らず・・・。
書くのを考えてるときは覚えていたんですが。
まず、バイパスはでます。(Fulltoneですよ〜(笑 )
そしってスイッチをいれると、Levelつまみは効いてGainが効かない、生音がでてきます。
これじゃぁただのVolコントロールエフェクターです(笑
> そこでちゃんと9V来ていたら、電源関係のショートは無いと判るわけですね。9V
来て
>
いない場合は電源のルートをチェックしてみてください。
ここは問題ありませんでした。
正確には9Vではなく8.〜〜Vでも電池の
消耗があるからですよね。
> 次に4.5Vです。簡単なのはLEVEL1番、そことアースをテスター当てて4.5V来て
いる
> かチェックしてください。OKならば回路図上で4.5Vの部分を全てチェックしてくだ
さ
> い。
Levelとアースは4.5Vでした。
しかし回路図上の4.5Vちてんというのが正確にはわからず、
とりあえず、9Vから33kの抵抗を通っていく次の部品
(47uf 220k 10k 33k 470k)に並列に電圧を測ってみたところ電圧がかかっていないのがありました。
これはどうなのでしょう。またはかる所はあっているでしょうか?
松美庵:そうなんです、そういう情報がないとアドバイスできませんよ(^_^;)。
そうするとゲイン周りと言うことになりますから、オペアンプの5,6,7番あたりがショートしていないかテスターで当たってみてください。
その症状の良くある失敗は、6と7のショートですね。ボクは2回ほどそのような間違えをしました。
あとはR6に4.5Vが来ているかどうかです。ここでの4.5Vはマイナス電源と同じ作用なので、これが繋がっていないと増幅しません。R4も同じくなのでチェックです。
がんばってください、あとちょっとです。
ひろさん:5と6と7のそれぞれがどこか別の場所またはお互いに接触してないかを調べるわけですね。
・・・・・・・・・・。
あ、よくみてみたら自分で接続させたパターンがおかしなことになってますね〜。
たぶんこれが原因なのかな?
ごちゃごちゃしてて、さらにダイオードをソケット式にしたので間違えたのだと思います。
まずはそこを修正して、再度4.5Vを調べてまたメールさせていただきます。
松美庵:そうですね、たぶんソケットあたりで接触しているんじゃないでしょうか。
> まずはそこを修正して、再度4.5Vを調べてまたメールさせて
> いただきます。
原因がだんだんわかってきましたね。
もう一息です!。
ひろさん:修正したところ問題無く(?)鳴りました。
いままで弾いてました(笑
しかし、電圧は依然R4,6にはかかっていません。
これは大丈夫なのでしょうか・・・。
一応鳴ってはいるのですが、これはおかしいと思うのですが。
松美庵:とりあえず、やりましたね!。
4.5Vの件ですが、LEVEL1からのラインを全てチェックしてください。
たぶん接続されているはずです。
ひろさん:チェックて目でみて接続ですか?
それなら全て接続されてます。
だけどそこの部品の電圧は0Vです。
これは正常ですか?
試しにGNDとではかったところ4.5Vでした。
もしかして、計り方がおかしい??(笑
松美庵:「4.5Vをチェック」と言ったら、そのラインにテスターの赤、アースに黒を付けて電圧を測ることを言います。
> 試しにGNDとではかったところ4.5Vでした。
> もしかして、計り方がおかしい??(笑
GND=アースとで測ります。この場合は4.5Vが必要な部品全てに、ちゃんと行っているかを、アースと接続して電圧を測ります。
おかげで?と言っては何ですが(^_^;)、テスターの使い方を覚えたのではないですか?(^.^)。次回からはスムーズにいきますよ。
松美庵: 結局、Gainが利かない最大の原因は何でした?。
ひろさん:努力と気合いと愛情・・・ではなくて、ただ単にパターンを勘違いして配線していました(汗
松美庵:(^_^;)
松美庵からの質疑応答
松美庵:ケースは加工済みを買ったのですか?。だとしたら購入元は?。
ひろさん:ギャレットオーディオさんで購入させて頂きました。
もちろん穴は自分で開けましたが(笑
松美庵:抵抗はABに見えますが、コンデンサも含めて凝ったパーツを教えてください。
ひろさん:抵抗は実はABではなく(二、三本混ざってますが)普通のカーボンコンポジです。
コンデンサーはなんとなくで選んで、はじめは全部BOX型にそろえたかったんですが合う数値がなくて、タッキーさんで小さいBOX型とちょっと高いフィルムを買いました。電解コンは、いたって普通のものです。
松美庵:フットスイッチはFulltoneですか?。
ひろさん:フットスイッチはFulltoneです。
一回つけてみたかったんですよね〜(笑
松美庵:配線材は?
ひろさん:配線材は、水色がBeldenのビンテージ?(笑
あともBeldenのちょっと太いのです。
初め、水色の所に超太いのを使おうと思ってたんですけど
つけれなくて挫折しました(笑
作者:ひろさんからのコメント
音の感想は、
かなり繊細です。
綺麗に歪んでくれますね。
Gainをあげすぎるとちょっと細くなるかな。
あと、低音がもうちょっと欲しいです。
その後のメールより
いや〜OD−1いいですよ〜。
昨日の練習でブースターとしての活躍ぶりといったら涙ものです(笑
参考ページ FFFworks
松美庵OD-1製作記
松美庵からのコメント
まずは、読んでくれたみなさん、長文失礼しました。ひろさんのメールから一生懸命作っている気合が感じられたので、ボクも即応答しました。それで、「鳴りました」ってお返事いただくとこちらも嬉しくなります。
今回はGarrettaudioさんの黒いケースをお使いになりましたが、これはレザーみたいな処理なんですね。初めて見ました。黒いケースにブルーのLEDがカッコ良いですね(^.^)。
また、Fulltoneのスイッチや配線材等、OD-1に対する入れ込みようが伝わってきます。
ひろさん、投稿ありがとうございました。次の作品も期待してます。
2005.06.04
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