OverGrowthのTakewaki氏から「スイッチの接触不良」ということで、修理or改造依頼を受けた。最悪の場合「機械スイッチを増設してトゥルーバイパスにして欲しい」ということだ。
預かって来て、ちょっとテスト。確かに5回に1回ぐらいの割合で、スイッチが誤動作する。
MAXON系(maxon&Ibanez)は何故かこの手の故障が多い。
早速バラしてみた。プラスティックの筐体だが、底板だけ分厚いアルミ板なので、結構重量感がある。
接触不良だけの修理ならここまでバラす必要は無いのだが、機械スイッチが増設できるかどうかも検討したかったので、思い切って全部バラした。
結果、かろうじて9Pのスイッチが付く、そしてその他はケースの中スカスカなので、配線の取り回しも大丈夫だ。
ただし、見た目は異常に悪くなる。無駄な穴が開いていて中の基板が丸見えになる。
その他、ケースごと取り替えて作り直すことも検討し、見積もりも出した。世間では軽く見られがちなTS5だが、Takewaki氏はTS9よりも気に入っているらしい。TS5が具合悪いから仕方なくTS9を買ったそうだ。
そこで松美庵なりにちょっと調べてみた。FUZZ
CENTRALにTSシリーズほとんどの回路図が載っている。そこで、TS5、TS9、TS808と回路図を見比べてみる。ほほ〜...、一段目オペアンプに繋がるコンデンサに若干の違いがあるが、その他はほぼ同じ。大きく違うのは、最後の抵抗値だった。
早い話がTS5はTS9とTS808をミックスした抵抗値だったのだ!。これはおいしい所取り?ってことか。それなりに納得した松美庵だった。
で、メールでやりとりした結果、接触不良を治すのみで、現状のままということで決まった。
修理内容は簡単で、スイッチに接点復活材をシューっと吹き付けただけ。そして、組み上げた状態で100回ほど踏んで見たが、100%誤動作無しになった。しかし、接点復活材が乾いた頃にどうなるか判らないので、引き続きテストする予定である。
難なく修理できたTS5でした。
2005.03.31
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