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MXR Phase90 '93 徹底検証&回路図

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MXR Phase90 '93 徹底検証&回路図

MXR Phase90 '93 徹底検証&回路図
友人からMXR Phase90を借りた。実際に松美庵はPhase90をじっくりと試奏したことが無かったので良い機会だ。
借りてきて試奏すると妙に歪んでいる。シングルコイルだと強く弾くと歪む程度だが、ハムバッキングPUだとバリバリに歪んでいる。これひょっとして故障じゃないの?友人に確認すると「なんか最近調子悪いんですよね〜」とのこと。じゃ修理してみましょう、ということになった。

早速Tonepadにある回路図を見ながら故障原因を探って行く。とか何とか回路を照らし合わせると回路が全く違うではないか!と...発見してしまったのである。
修理はそっちのけで(^^ゞ回路採取を始めてしまった松美庵であった。

その前にこのPhase90がいつの時代のものかをハッキリさせておこう。見た目ではDCジャックがまだアメリカ仕様のままなので、相当古いことを物語っている。

中を見ると品質チェックのシールにサインがしてあり、そこに「93」と見える。ひょっとして1993年か?友人にそのことを思い出してもらったら間違えなく1993年頃だということだ。そんなに古くはないのねぇ、15年前か。
ただ現行のPhase90とはまるっきり違うのは明らか。現行のは基板とジャックが一体になっていて、いかにも効率良くコストダウンしたぞと言うようなものだ。
MXR Phase90 1993
Schematic

では採取した回路図を見ていきましょう。Tonepadとの大きな違いは入力バッファにフィルターがあり、更に帰還抵抗で増幅していることだ。これじゃ歪むの当然なのか?それに合わせてか、抵抗値等が大きく違う部分がある。
そこで、追加されたパーツと変更されたパーツを表にまとめてみた。部品番号は今回採取した回路図のものである。
(Tonepadの回路図がいつ頃のものか判らないのでこのような言い回しになったが、実際にはTonepadの方が新しいと思われる。しかしここではあくまでもTonepadの回路図を基準に考えていくこととする)
追加パーツ 変更パーツ
R1 1M
R3 10K
R4 2.2K
R19 24K
R20 24K
R31 10K
C2 0.1uF
C11 0.0068uF
R7 24K
R10 24K
R13 24K
R16 24K
R17 24K
R21 150K
R23 位置の違い
R24 位置の違い
R29 50K
R33 1M
IC1〜3 TL062
VR1 1M
VR2 25K
C3〜C6 0.047uF
C8 0.1uF
C12 0.1uF


現行のPhase90がどんな回路だか判らないけど、結構大幅に回路を変えているのがわかる。ちなみにelite1984さんの機材紹介ページに1975年スクリプト・ロゴ時代の内部写真が載っているが、なんとオペアンプが6個も見える。要するに初期のPhase90はシングルオペアンプだったのだ。そのようにMXRは時代によって大幅に回路が違うのだ。なのでどのバージョンが良いとか悪いとかは判断できない。

ちょっと注目していただきたいのが、C3〜C6に使われているコンデンサーだ。ゲルマニウムダイオードのようなガラスに包まれている。これは何という種類のコンデンサーなのだろうか?...
そして「473」という文字が読み取れる。実際に計測してみると0.05uF程度だったので0.047uFで間違えないだろう。他のコンデンサーも計測値と表示と両方で判断して数値を決定した。

では例によってクリックすると巨大な写真を掲載しておく。


2008.04.24

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