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Ibanez TS7 TubeScreamer 分解検証&回路図
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Ibanez TS7 TubeScreamer
Ibanez TS7 TubeScreamer分解検証&回路図
ジャンクとして安価に買ったTS7。
HOTモード
が付いていてどのように切り替えているか気になった。
当初回路図がないと思って分解し写真撮りしたところで
ブログ
に書いたら、
素人工作員さん
が
回路図のありか
を教えてくれた。なんとオフィシャルサイトに有ったのだった。大変ありがたい!しかし
オフィシャルの回路図
は基板レイアウトに合わせてあるのか、大変見づらい、そこで不必要な部分を取り除いた回路図を作成してみた。
その回路図や写真と共にTS-9との比較やHOTモードの検証をしたいと思う。
まずは
回路図
を見ていただきたい。すでにお馴染みな
TS-9
とほぼ同じ
回路図
である。プラスしてHOTモードとTS9モードを切り替えるスイッチが付いただけだ。以下の説明はこの
回路図
の部品番号を元に説明する。
さて早速
HOTモードを検証
してみよう。
最初に目が行くのは
SW2-1部分
だと思う。これは帰還と呼ばれるとこのフィルターらしい。「TS9」側は完全にTS9と同じ定数だ。一方「HOT」側はC16コンデンサーが10倍の数値。ここは値を上げるとゲインが上がり低音が出る。そしてR28抵抗が約5分の1になっている。この抵抗は下げると高音が出る。
どういう計算が成り立つのか判らないけど、感覚的に言えばかなりゲインが上がり低音が出て若干高音がこもる。要するにTS9モードに比べたら中音と高音がちょっと引っ込む感じになるはず。また何故かBIASとGNDと落とす場所を分けているのが疑問だ、違いがあるのだろうか?抵抗とコンデンサーの順番は影響ないと思うのでレイアウトの都合だと思うが...
そして
SW2-2
で再度フィルターを切り替えている。ここではコンデンサーを直列にすると合成抵抗と同じ計算が成り立つ。それを利用し、TS9モードでは1つのコンデンサーしか使わず、
HOTモードでは2つを直列に繋いでいる
。計算方法はちょっと難しいのだが、本を見ながら計算した結果
0.15uFぐらい
になる。どんな作用するのか理論的なことは判らないけど、経験上このコンデンサーの数値を下げると高い周波数の高音が出てくることは確か。
要はSW2-1で若干コモった高音をSW2-2で補正しているのだろう。
ではその他のパーツ等を見てみよう。まず気が付くのは、TS9が
タンタルコンデンサー
を使っていた部分(C31,C33)が、同じ数値の電解コンデンサーになっている。もうひとつC32がTS9では
無極性
だったのが極性付きの電解コンデンサーになった。いずれもコストダウンが目的だと思われるが、C31,C33に限っては
音質劣化が懸念
される。
オペアンプだが、TS9のリイシューは75558を使用していた。しかしTS7では80年代に使われていた
4558D
に戻っている。またクリップダイオードはMA150のままである。本当は80年代の1S1588を使いたいところだろうが完全に絶版なので仕方ないところか。
抵抗は80年代オリジナルやリイシューTS9が1/4Wカーボン抵抗を使っているのに対し、TS7では
1/8W
が使われている。これも明らかにコストダウンが目的だろう。
上記のことから言えることは、80年代オリジナルTS9と定数を全く同じにして、コストの許す範囲でパーツを再現したというところだろうか。確かに電解コンデンサーや抵抗の部分はさほど音に影響はない。リイシューがオペアンプ変えたり、TS5やTS10が定数を変えたりするよりも
忠実に再現
しようとしている。
ただ改造しようとすると大変だ。
ブログ
にも書いたが基板が3つに分かれていて内部で重なり合っているほどで、手を加えるのはかなり面倒くさい。ノーマルで使うならリイシューよりTS7の方がお勧めですな。
2008.05.21
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